資産形成の制度として、NISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)が有名ですよね。
NISAとiDeCoの併用で「老後2000万円問題」は解決できると言われています。
20代だと収入もまだ少なく、資金も投資経験も少ない人がほとんどです。
「老後2000万円問題」など将来の資産形成に危機感はあるけれど、月数万円貯金するのが精一杯という方も少ないと思います。
ましてや投資となると、「NISAとiDeCo、両方やるのは無理…」という方は多いと思います。
そこで今回は、20代ならiDeCoよりNISAを優先すべき理由を紹介していきます。
iDeCoよりNISAを優先すべき2つの理由
さっそくですが、iDeCoよりNSIAを優先すべき2つの理由はこちらです。
- NISAの方が【資金自由度】が高い
- NISAの方が【投資先の自由度】が高い
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう!
NISAの方が【資金自由度】が高い
いつでも現金にできるNISAの方が「もしも」のときに対応しやすいです。
就職、転職、結婚、場合によっては失業や病気などなど。
ライフイベントが一番多い時期が20代です。
「自分には関係ない」と思っていても、「もしも」が起きたとき、対応できるだけのお金を用意できる20代はあまりいないですよね…。
そのため、資金自由度の高いNISNAの方が20代には適しています。
仮に一般NISAを5年間MAX運用していたら600万円。つみたてNISAを20年間MAX運用していたら800万円。(※ややこしくなるので株価の変動は考慮せず)
運用中でも、これだけのまとまった金額をすぐ現金に戻すことができるのが、NISAのメリットです。
一方、iDeCoに回した資金は原則60歳まで引き出せません。
さらにiDeCoは開設時に約3000円、さらに年間約2000円コストがかかります。
資金が少ない20代にとっては地味に痛いです…。
こうしたiDeCoのデメリットについては「【失敗回避!】iDeCoの5つのデメリット【初心者向け】」で紹介していますので、もっと知りたい方は見てみてください。
NISAの方が【投資先の自由度】が高い
NISAとiDeCoでは投資先の商品の種類にも違いがあります。
つみたてNISAは金融庁が厳選した商品が対象になります(約200種)。
一般NISAは個別株はもちろん、投資信託やETF(上場型投資信託)などにも投資することができます(約数千種)。
一方iDeCoは、厳選された約30種しか投資先がありません。
投資できる商品数はNISAやiDeCoの口座を開設した証券会社によっても多少異なりますが、投資先の自由度はiDeCoよりNISAの方が圧倒的に高いです。
一般NISAとつみたてNISAは変更できる
NISAは一般NISAからつみたてNISAへ、つみたてNISAから一般NISAへ変更することもできます。
そのため、

(つみたてNISAで)投資信託を積立ていてたけど、個別株メインにしたい!
と、投資方針を変更したくなった場合も対応することができます。
しかし、

(iDeCoで)投資信託 積立ていてたけど、 個別株メインにしたい!
という場合は、まずNISA口座をつくる必要があります。
投資経験が少ないうちは、「これで行こう!」と決めても、いろいろ修正が必要になることが多いです。
そのとき、投資先が豊富な方が選択肢が多く、自分に合った投資先を選ぶことができます。
「じゃNISAを始めてみようと思ったけど、一般NISAとつみたてNISAどっちがいいんだろう?」という方は、「【一般NISAとつみたてNISA】20代ならどっちを選べばいいの?」にそれぞれのメリットとやりたい投資別の選び方を紹介しています。
こちらの記事での結論を端的にいうと、まず始めることが大事だから迷うなら、自由度の高い一般NISAをおすすめしています。より詳しく知りたい方は見てみてください。
まとめ
あらためて、iDeCoよりNISAを優先すべき2つの理由はこちらです。
- NISAの方が【資金自由度】が高い
- NISAの方が【投資先の自由度】が高い
投資資金が少ないうちは、NISA優先が良いでしょう。
ここまで「20代にはNISAの方がおすすめ」という話をしてきましたが、「じゃNISAだけやろう」「iDeCoはやらなくていいや」というわけではありません。
iDeCoもできるだけ早くやった方がいいです。
iDeCoは年金制度のひとつですが、公的年金とちがい、過去分をさかのぼって納めることはできないからです。
たとえば、40歳になってから、20代の頃の分を納めることはできません。
つまり、「NISAやってるし、iDeCoは後でいいや…」と後回しにしすぎると手遅れになります。
「じゃiDeCoはどのくらいの金額からやっていけばいいのか?」というと、投資目的にもよりますが、iDeCoは月5,000円から積み立てることができます。
それを目安に始めてみるのが個人的にはいいと思います。(もちろん60歳まで使えないのは覚悟の上で)
ベストはNISAとiDeCoの併用!
節税効果を最大限活かすなら、NISAもiDeCoも満額フル活用一択ですが、それができるまで資金を寝かせておくのももったいないです。
少額でも早く始めた者勝ちです!
>投資を早く始めるべき重大な理由2つ【貯金と投資シミュレーション比較|投資しないと損】
どちらもさかのぼって投資することができないので、若いうちにどんどん投資経験を積んだ方が、後々の運用も良くなりでしょう。
それでも「投資ってこわいな…」という方もいらっしゃると思います。
ありがたいことにiDeCoには元本保証型の「定期預金」という投資先も用意されています。
なので、「60歳まで引き出せない節税対策預金」みたいな使い方もできます。
節税対策になる分、普通に預金しておくより良いです。
また、いったんiDeCoで預金を積立てておいて、「良さそうな投資先を見つけた!」というときにその定期預金をその投資先に切り替えることもできます(スイッチングと言います)。
NISAとiDeCoの併用で「老後2000万円問題」は解決できると言われています。
結果が出るのは「そのとき」ですが、20代という若いうちから将来のことにちょっとでも興味をもったのなら、ちょっとずつでもやれることはやっていった方がいいですよね!
「iDeCoってどうやって始めるんだろう…?」という方は「会社員のiDeCoのスムーズな始め方【初心者向け】」を見てみてください。
こちらでiDeCoの始め方を私自身の経験をもとに書いています。今すぐ始めなくても、「iDeCoを始めるためにどういうことが必要か」を知っておくだけでも十分意味はあると思います。
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