こんにちは!ぐーです。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
突然ですが、「減配」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?
計画の破綻? 資産の毀損? 投資の終わり…?
そのどれもが正解かもしれません。そして、その痛みは、かつて私が経験したことに他なりません。
高配当株投資家にとって、それは歓迎されざる知らせ。順調だと思っていた計画に、見直しを迫られる通告のようなものです。
しかし、高配当株投資は、”減配”を経験してからが、本当の始まりと言えると思います。
この記事は、私が一つのショックを乗り越える中で何を考え、どう行動し、そこから何を学んだのか、その全てを記録した手記です。もし心のどこかで「減配」という不確実性を気にしているなら、私のこの失敗の記録にお付き合いください。
第1章:ある日突然の「減配」発表。高配当株投資の計画が狂った日
私は仕事終わりに決算発表をチェックしました。
お目当ては、私が「将来のポートフォリオの柱になるはずだ」と期待を寄せていた、ある中堅のサービス業の銘柄です。
その銘柄は、誰もが知る有名企業ではありません。私が自分なりに業界レポートなどを読み込み、「これは面白い存在になるかもしれない」と当たりをつけた、いわば”期待の星”でした。ビジネスモデルにも、素直に好感を持っていました。当時、配当利回りも5%あり、財務状況も申し分なかったです。
『複数の不祥事発覚で、今期は無配へ』
「え?」と思わず声が出ました。 一瞬、何かを読み間違えたか別の銘柄の情報かと思い、何度も画面を見返してしまいました。期待していたシナリオとは全く違う結果に、頭が少し混乱しました。
翌日、株価もストップ安。最終的に株価は7割以上も下落し、私の資産も、もちろん目減りしました。
金銭的な損失も痛いですが、それ以上にこたえたのは、「自分の読みが甘かった」という、動かしがたい事実でした。自分では冷静に分析したつもりでも、どこかで楽観的なストーリーを信じ込みすぎていたのです。
帰宅後もパソコンの画面を前に、「やられた…」と力なく苦笑いするしかありませんでした。これが、投資における「思い込み」が招いた、私の手痛い失敗の1つです。
第2章:減配の兆候はなかったのか?決算書分析の「限界」を知った日
ショックから立ち直るため、私は必死に「理由」を探しました。
過去の決算短信、有価証券報告書、プレスリリース…。どこかに自分が見落とした「サイン」がないか、と。何日も資料と向き合いました。
しかし、皮肉なことに、探せば探すほど、背筋が寒くなるような事実に突き当たったのです。
それは、「危険なサインなど、どこにもなかった」という事実でした。
キャッシュフローは健全、自己資本比率も問題ない、利益の質も悪くない…。少なくとも私の目ではどの角度から見ても、「優等生」そのものだったのです。
この時、私は投資家として最も重要な、そして厳しい教訓を学びました。
第3章:危険なサインはどこにもなかったという事実
完璧な分析など存在しない、ということです。そして、どれだけ分析を尽くしても、決してゼロにできないリスクが必ず存在する。不祥事のような「ブラックスワン」は、ある日突然、何の前触れもなく現れるのだと。
「なぜ、サインを見抜けなかったのか?」
この問いは、意味をなさなくなりました。そもそもサインがなかったのですから。本当に問うべきは、こうでした。
「予測不能な事態が起きた時、自分はどう行動するのか?」
この視点に立った時、本当の意味で次のステップに進むことができたのです。分析の「限界」を知ったことこそが、私の投資家としての、本当の始まりでした。
減配した株への対応は?私が下した「保有」という決断と教訓
さて、問題はこの暴落×無配になった株をどうするか、です。
私が下した決断は…「”教訓”として保有し続ける」でした。
私は「自分の分析の甘さを認める」という一つの区切りをつけました。
そしてこの経験は、大切な教訓を私に教えてくれました。
第4章:ショックから生まれた「投資の3つのマイルール」
これは、私の失敗から生まれたリスクと向き合うためのルールです。
ルール1:個別銘柄ではなく「仕組み」を信じろ
私が犯した過ちは、一つの「銘柄」という存在に過度な期待を寄せすぎたことでした。しかし、企業は生き物です。今回の件のように、完璧に見えても、ある日突然、全てが崩れることもある。「絶対」という言葉は、投資の世界には存在しないということを改めて痛感した出来事でした。
この失敗から学んだのは、信じるべきは個別の銘柄ではなく、自分自身で作り上げた「投資の仕組み(プロセス)」だ、ということ。
- どんな基準で株を選ぶのか?
- どんなルールで分散するのか?
- どんなタイミングで買い、どんな条件で売るのか?
- 予測不能な失敗が起きた時、どう行動するのか?
この一貫したルールの集合体こそが「仕組み」です。銘柄は、この仕組みというフィルターを通して選ばれる、ポートフォリオの部品の一つに過ぎません。選手はいつか怪我をしますが、監督である私の基本方針さえ揺るがなければ、チームは何度でも再建できます。
ルール2:完璧なストーリーこそ疑え
企業の語る美しい物語と、それを裏付ける綺麗な数字。両方が揃っていると、私たちはつい安心してしまいます。しかし、その完璧に思えるストーリーこそ、疑ってかかる必要があるのかもしれません。
なぜなら、隠されたリスクは、その完璧な景色の裏側にこそ潜んでいるからです。数字の裏付けを確認するのは当然として、その上で『この話、少し出来過ぎていないか?』と自問する冷静さが必要です。石橋も叩いて渡りましょう。
ルール3:常に「プランB」を問い続けろ
株を買う前に、必ず自分にこう問うようになりました。「もし、この会社が明日、ありえない理由で価値を失ったら?自分はどうする?」と。損切りするのか、買い増すのか。その基準をあらかじめ決めておく。プランBなき投資は、考えなしと同じです。
まとめ:高配当株の減配は終わりじゃない。本当の投資はここから始まる
投資における本当の強さとは、小難しいテクニックを習得することではありません。
それは、一つの銘柄と客観的に向き合い、失敗から学び、自分だけの揺るぎない「仕組み」と「ルール」を築き上げていく、地道なプロセスそのものだと私は思います。
いつか、これを読んでくださっている人も「減配」「無配」あるいは別の想定外の出来事に直面する日が来るかもしれません。
その時、この記事を少しでも思い出していただけたら嬉しいです。
大きな損失を受けても、投資家人生の終わりではありません。それは、自分をより慎重で、より粘り強い投資家へと成長させてくれる、良い経験(砥石)になるはずです。
いつか来る「その日」のために、今から心を、知識を、そして何より自分だけの「仕組み」を、磨き上げていきましょう。
その先にこそ、本当の意味で安定した、豊かな配当生活がきっと待っているはずです。
私も3歩進んで2歩下がるを繰り返して、這い上がって来ました。
一緒に、強くなりましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。
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