こんにちは!ぐーです。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
「〇〇社、記念配当で利回り8%超え!」
こんなニュースを見ると、思わず飛びつきたくなりますよね。
「今買えば、すごい利益が出るんじゃないか?」と胸が高鳴る気持ち、私もよく分かります。
でも、その「特別配当」や「記念配当」、もしかしたら投資家を惑わす甘い罠かもしれません。
私自身、投資を始めたばかりの頃、高い利回りに目がくらんで飛びつき、手痛い「高値掴み」を経験したことがあります。
株価が買った途端に下がり始め、配当金以上の含み損を抱えてしまったのです。
この記事では、そんな私の失敗談も交えながら、投資初心者の方が一過性の増配に浮かれて失敗しないための3つのチェックポイントを、分かりやすく解説していきます。
そもそも「特別配当」「記念配当」って何?
まず、言葉の定義からおさらいしましょう。
- 普通配当: 企業が通常の事業活動で得た利益から、毎年安定的に支払われる配当のこと。
- 特別配当: 業績が絶好調だったり、保有資産(土地や他の会社の株など)を売却して一時的に大きな利益が出たりした時に、株主へ特別に還元される配当。
- 記念配当: 会社の設立〇周年や上場〇周年といった記念イベントのタイミングで、株主への感謝を込めて支払われる配当。
どちらも普通配当に上乗せされる「ボーナス」のようなものですが、重要なのは「一回限り、もしくは一時的である可能性が非常に高い」という点です。
来年も同じ額がもらえるとは限りません。
なぜ「罠」になる危険があるのか?
では、なぜこの「お祭り」的な増配が罠になり得るのでしょうか。一度でもそれはそれで嬉しいですよね。
でもそれは、株価の動きに秘密があります。
- 発表で株価が急騰!:「利回り〇%!」というニュースが出ると、多くの投資家が「お得だ!」と殺到し、株価は一気に上昇します。
- 権利落ち日で株価が急落…:配当をもらう権利が確定する日(権利付最終日)を過ぎると、翌営業日(権利落ち日)には配当金の額だけ株価が下がるのが一般的です。特別配当で配当額が大きいほど、この下落幅も大きくなります。
つまり、株価が急騰した頂点で買ってしまうと(高値掴み)、配当金を受け取っても、それ以上に株価が下落してしまい、結果的に損をしてしまうケースが多いのです。
罠を回避せよ!高値掴みしないための3つのチェックポイント
「じゃあ、特別配当を出す株は買わない方がいいの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
中には本当に業績が良く、株主への還元意識が高い優良企業も存在します。
大切なのは、その配当が「打ち上げ花火」のような一発屋なのか、それとも「本物の実力」の表れなのかを見極めることです。
そのための3つのチェックポイントをご紹介します。
チェックポイント①:配当の「源泉」はどこから?
まず、その特別配当が「何によって」もたらされた利益なのかを確認しましょう。
これは企業の「決算短信」という資料の「配当の状況」や「業績予想の修正に関するお知らせ」といった部分に書かれています。
- ⚠️注意すべきケース: 「固定資産の売却益」「投資有価証券の売却益」など
これは、本業とは関係ない一時的な利益である可能性が高いです。来年も同じ利益が出るとは限らないため、配当も今年限りになるでしょう。 - ✅ポジティブなケース: 「主力事業の販売が好調」「新サービスがヒット」など
本業が絶好調で利益が大幅に増えた結果としての増配であれば、来期以降も好調が続く可能性があります。これは企業の成長力を示す良いサインかもしれません。
企業のウェブサイトにある「IR情報」や「投資家情報」といったページから誰でも無料で見られるので、ぜひ確認しましょう。
チェックポイント②:本業は儲かっているか?
次に、その企業の「本業の儲け」をチェックします。
決算短信の「損益計算書(P/L)」という部分を見てください。注目すべきは以下の2つです。
- 売上高: 企業のビジネスの規模を示します。右肩上がりが理想です。
- 営業利益: 本業でどれだけ稼いだかを示す利益です。これが毎年着実に増えているかどうかが非常に重要です。
たとえ特別配当が出ていても、売上高や営業利益が何年も横ばいだったり、減少傾向だったりする場合は要注意です。
本業が成長していなければ、将来的に安定した配当を出し続けることは難しいからです。
チェックポイント③:「普通配当」の実績は安定しているか?
最後に、過去の「普通配当」の推移を確認しましょう。
これは、その企業がどれだけ株主を大切にしているかを示す「通知表」のようなものです。
理想的な企業:
- 毎年、安定して普通配当を出している(安定配当)
- 毎年、少しずつでも普通配当を増やしている(累進配当)
過去5年~10年分の配当推移を見て、普通配当が安定している、あるいは増えている企業は、株主への還元姿勢がしっかりしていると判断できます。
逆に、業績によって普通配当が大きく変動したり、無配になったりしている企業は、長期的な投資先としては少し不安が残ります。
さらに知っておきたい、賢い投資家になるための3つの心得
ここまで3つのチェックポイントを解説してきましたが、最後に、一過性の増配に惑わされず、より冷静な投資判断を下すための心得をいくつか補足します。
心得①:「配当だけもらう」短期売買は避ける
「権利付最終日に買って、配当をもらったらすぐに売れば儲かるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
たしかにトレードとしては間違っていませんが、みんな狙っていますから、ややリスクの高い行為であり、特に投資初心者の方にはおすすめしません。
なぜなら、権利落ち日には配当金額以上に株価が下落することが多く、売買手数料も考慮すると、結果的に損をしてしまうケースが後を絶たないからです。
つまり、企業の成長に期待する健全な「投資」ではなく、丁半博打に近い「投機(ギャンブル)」と言えます。
投資をするつもりなら、一時の利益を追うのではなく、長期的な視点で資産を育てることを常に意識しましょう。
心得②:もし「高値掴み」してしまったら
万が一、急騰した場面で飛びついてしまい、含み損を抱えてしまった場合でも、決して慌てないでください。
まずは冷静になり、改めてその企業の「本当の実力」を今回ご紹介した3つのチェックポイントで再評価することが重要です。
その上で、本業が堅調で将来性も期待できると判断できるなら、株価の回復を信じて長期で保有し続けるのも一つの選択です。
逆に、一時的な利益による増配だったと判断した場合は、損失がそれ以上拡大しないうちに売却する「損切り」も、次の投資へ進むための重要な戦略となります。
最も大切なのは、失敗から学び、次の投資に活かすことです。
心得③:一次情報源である「IR情報」に慣れ親しむ
企業の本当の実力を見抜く上で欠かせない決算短信などの資料は、誰でも簡単に見ることができます。
最も確実なのは、企業の公式ウェブサイトにある「IR情報」や「株主・投資家の皆様へ」といったページを確認することです。
また、金融庁が運営する「EDINET(エディネット)」というサイトでは、すべての上場企業の公式資料を検索できます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは気になる企業のサイトを覗いてみる習慣をつけましょう。それだけで情報の精度が格段に上がり、投資家として大きく成長できるはずです。
SNSで有名なインフルエンサーたちの情報は見やすく情報をキャッチアップするには良いのですが、あくまで二次情報です。
お金を投じるのは自分自身なので、事実確認は自分でやることをおすすめします。
まとめ:目先の利回りに惑わされず、企業の「実力」を見抜こう!
今回は、「特別配当」や「記念配当」との賢い付き合い方について解説しました。
- 発表後の株価急騰で「高値掴み」するリスクがあることを忘れない
- 特別配当・記念配当は「一回限り」のボーナスと心得るべし
- 投資する前に、3つのチェックポイントで企業の「本当の実力」を確認しよう
- 配当の源泉は?(一時的な利益か、本業の利益か)
- 本業は儲かっているか?(売上高・営業利益の推移)
- 普通配当の実績は?(安定配当・累進配当か)
「配当利回りが高い」という理由だけで安易に飛びつくのは、ギャンブルに近い投資です。
一見すると難しそうに見えるかもしれませんが、企業のIRサイトを見る習慣をつければ、誰でもできるようになります。
この一手間が、私たちの資産を堅実に育てていくための大きな一歩となるはずです。
これからも、一緒に楽しみながら資産形成を頑張っていきましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。


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