「昨夜のFOMCの結果を受け、本日の日経平均株価は…」
こんにちは!ぐーです。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
投資を始めたり、経済ニュースに興味を持ち始めたりすると、必ずと言っていいほど耳にする「FOMC」という言葉。なんだか難しそう…と感じて、ついスルーしてしまっていませんか?
実はこのFOMC、遠いアメリカの出来事のようで、日本で暮らす私たちの生活や大切なお金(資産)に、非常に大きな影響を与えているんです。
私が投資を始めたばかりの頃、「FOMCって何かの略語だろうけど何だろう…まあいっか!」と読み飛ばしていました。
でも、その重要性を知ってからは、「次のFOMCはいつだっけ?」と自然にカレンダーをチェックするようになりました。特にFXをしていた頃は、損益に直結するので、リアルタイムで情報収集していました。
この記事を読み終える頃には、きっと「なるほど、だから円安が進んだり、株価が動いたりするのか!」と、ニュースの裏側が面白いくらいに分かるようになります。
専門用語をできるだけ使わず、丁寧に説明しますので、ぜひリラックスしてついてきてくださいね。
そもそも「FOMC」って何者?
まず、基本のキからいきましょう。
FOMCとは、Federal Open Market Committee の頭文字をとったもので、日本語では「連邦公開市場委員会」と呼ばれます。
…といっても、まだピンとこないですよね。
すごくシンプルに言うと、「アメリカ全体の景気をコントロールする最高会議」だと思ってください。日本でいう「日銀金融政策決定会合」のアメリカ版、しかも世界で最もパワフルなバージョンです。
- いつやってるの?:年に8回、だいたい6週間に1回のペースで開催されます。
- 誰が集まるの?:アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)の理事や、各地区の連邦準備銀行のトップなど、金融のプロフェッショナルたちが集まります。
- 何を決めるの?:一番の注目は「政策金利」です。これは、景気のアクセルとブレーキを調整するための、いわば「金利の司令塔」のようなものです。この金利を上げ下げすることで、世の中に出回るお金の量をコントロールしようとします。
- 景気が良すぎるとき(インフレ懸念) → 利上げ(金利を上げる)して、企業や個人がお金を借りにくくし、景気の過熱を冷ます(ブレーキ)。
- 景気が悪いとき(不況懸念) → 利下げ(金利を下げる)して、企業や個人がお金を借りやすくし、経済活動を活発にする(アクセル)。
このFOMCの決定が、なぜ日本にいる私たちにまで影響を及ぼすのでしょうか?それには、大きく分けて3つのルートがあるんです。
ルート①:為替レート(円安・円高)が動くから
これが最も身近で、分かりやすい影響かもしれません。ズバリ、FOMCの金利決定は、円とドルの力関係を大きく左右します。
お金には、「金利が低いところから高いところへ流れる」という性質があります。
あなたも、もし銀行預金をするなら、金利0.2%の銀行より、金利5%の銀行に預けたいですよね?それと全く同じ原理です。
例えば、現在の状況を見てみましょう。(2025年9月時点の例)
- アメリカの政策金利:4.25%
- 日本の政策金利:0.5%
この状況でFOMCが「もっと金利を上げるぞ!」と発表したら、世界中の投資家は「円を持っているより、ドルで持っていた方が断然お得だ!」と考えます。
その結果、「円を売って、ドルを買う」動きが加速します。円は売られて価値が下がり、ドルは買われて価値が上がる。これが、ニュースでよく聞く「円安・ドル高」です。
【円安が私たちの生活に与える影響】
- デメリット:輸入品の値段が上がります。iPhoneやパソコン、海外ブランドの服、そして私たちが使うエネルギー(原油や天然ガス)もほとんどがドル建てで輸入されるため、ガソリン代や電気代が上がってしまうのです。
海外旅行に行くときも、同じ10万円でも両替できるドルが減ってしまうので、割高になります。 - メリット:日本の輸出企業(自動車メーカーや電機メーカーなど)にとっては追い風です。海外で日本の製品が安く売れるようになるため、業績がアップしやすくなります。こうした企業の株価が上がることもあります。
例えば、海外のゲーム機やソフトウェアの価格が、発売時期によって日本円で大きく変わることがありますよね。それも、為替レートが常に変動しているからです。
このように、為替の影響は意外と身近なところに隠れています。
FOMCの発表一つで、お財布に直結するモノの値段が変わってくると考えると、ぐっと身近な問題に感じられるのではないでしょうか?
ルート②:株価が世界的に変動するから
アメリカは、言わずと知れた世界No.1の経済大国。その中心であるニューヨーク証券取引所は、世界の株式市場のリーダー的存在です。
FOMCの決定は、まずアメリカの株価を大きく動かします。
一般的に、金利と株価は「シーソー」のような関係にあると言われます。
- 利上げ:企業は銀行からお金を借りにくくなり、設備投資などを控えるようになります。個人の住宅ローン金利なども上がるため、経済活動が少し鈍くなります。
その結果、企業の将来の利益が減るかも、という見方から株価は下がりやすくなります。 - 利下げ:企業はお金を借りやすくなり、新たな事業に挑戦しやすくなります。経済全体が活気づくため、株価は上がりやすくなります。
そして、リーダーであるアメリカの株価が動くと、日本の株式市場もその影響を強く受けます。
夜中にアメリカで株価が大きく下がると、翌朝の日本の株式市場も、その流れを引き継いで安く始まることが多いのです。
これは、世界中の投資家がアメリカの景気動向を基準に投資判断をしているからです。
私も含めインデックス投資家は、全世界や米国(S&P500など)の株価指数に連動する投資信託を保有しています。
だからこそ、FOMCがアメリカ経済、ひいては世界経済にどのような判断を下すのかは、自分の資産の評価額に直接影響するため、注目せざるを得ないのです。
ルート③:日本全体の景気に影響するから
アメリカは「世界最大の消費国」です。アメリカの景気が良いと、世界中からたくさんのモノやサービスを買ってくれます。
もちろん、日本も例外ではありません。自動車、機械、ゲームなど、日本が誇る多くの製品をアメリカに輸出しています。
もし、FOMCがインフレを退治するために急激な利上げを行い、それが原因でアメリカの景気が悪化(リセッション)してしまったらどうなるでしょう?
アメリカの企業や個人は、お財布の紐を固くします。
- 「新しい車を買うのはやめておこう」
- 「最新のゲーム機は、もう少し我慢しよう」
そうなると、日本からの輸出が減り、日本の企業の業績が悪化してしまいます。
企業の業績が悪くなれば、そこで働く人たちのお給料やボーナスにも影響が出かねません。
このように、FOMCの舵取り一つで、巡り巡って日本全体の景気まで左右されてしまう可能性があるのです。
まとめ:ニュースの裏側を知れば、未来の準備ができる
ここまで、いかがでしたでしょうか?
FOMCが、いかに私たちの生活と密接に関わっているか、少しでも感じていただけたなら嬉しいです。
今日のポイントをまとめます。
- FOMCはアメリカの金融政策を決める最高会議。 年8回、景気のブレーキ役である「利上げ」やアクセル役の「利下げ」を決定する。
- 為替レートに影響する。 日米の金利差が広がると「円安」が進み、輸入品の価格が上がるなど私たちの生活に直結する。
- 株価に影響する。 アメリカの株価は世界のリーダー。FOMCの決定で米株価が動くと、日本の株価も大きく影響を受ける。
- 日本経済に影響する。 アメリカの景気は日本の輸出産業にとって重要。FOMCの判断が、巡り巡って日本の景気を左右することもある。
もちろん、FOMCの結果を完璧に予測して、毎回うまく立ち回ろうとする必要はありません。
特に、インデックス投資などで長期的な資産形成を目指している方は、一喜一憂せずに、どっしりと構えていることが大切です。
ただ、「なぜ今、円安なんだろう?」「なぜ今日の株価はこんなに動いているんだろう?」と思ったときに、その背景にFOMCの存在があることを知っているかどうか。この知識があるだけで、経済ニュースの見え方が変わってきます。
世の中の大きなお金の流れを理解することは、自分の大切なお金を守り、育てていくための第一歩です。
これからも、一緒に少しずつ学んでいきましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。

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