「将来のために、資産形成を始めたい」
そう思って投資の世界に興味を持ったものの、「個人投資家の9割は市場に負ける」という話を聞いて、一歩を踏み出せずにいる。
あるいは、始めてはみたものの、本当にこのままで良いのか不安を感じている。
もしあなたがそんな状況なら、この記事はきっとお役に立てるはずです。
こんにちは!ぐーです。いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
この記事では、多くの人が市場平均に勝てない根本的な原因と、着実に資産を築くための具体的な方法を、テーマにお話しします。
派手なテクニックや、一部の特別な人しかできない方法ではありません。誰にでも実践可能で、かつ長期的に見て最も確実性の高い、資産形成の本質に迫る内容です。
なぜ、私たちは市場に勝ちにくいのでしょうか?
まず、落ち着いて事実を確認しましょう。
「90%の投資家が市場平均に負ける」という話は、決して脅し文句ではありません。
実際に、金融のプロであるファンドマネージャーでさえ、市場平均(インデックス)に勝ち続けることは極めて難しいとされています。
その理由は、大きく分けて2つあります。
1. 人間の心理的な特性
私たちの心は、数百万年かけて生き残るために最適化されてきましたが、その仕組みが現代の金融市場では裏目に出ることがあります。
- 損失を極端に嫌う心(損失回避性): 心理学の研究では、人は利益を得る喜びよりも、同額の損失を被る苦痛を2倍以上も強く感じると言われています(詳しく知りたい方は、ダニエル・カーネマンのプロスペクト理論で調べてみてください)。そのため、株価が少し下がっただけで恐怖を感じ、本来なら持ち続けるべき資産を手放してしまう「狼狽売り」をしやすいのです。
- 周りと同じ行動で安心する心理(ハーディング効果): 市場が熱狂していると、「自分だけ乗り遅れたくない」という焦りが、価格が高騰した資産に飛びついてしまう「高値掴み」の原因になります。
これらの心理的なワナは、私たちが思う以上に強力です。これに抗い、常に冷静な判断を下すことは、決して簡単なことではありません。
2. コストの存在
短期的な売買を繰り返せば、その都度、手数料がかかります。
また、専門家が銘柄を選ぶアクティブファンドは、市場平均に連動するインデックスファンドに比べて運用手数料(信託報酬)が高く設定されていることがほとんどです。
これらのコストは、着実にあなたのリターンを削り取っていきます。
つまり、多くの人が市場平均に勝てないのは、能力が低いからではなく、「人間の自然な心理」と「避けられないコスト」という、2つの大きなハードルが存在するからです。
解決策は、視点を少しだけ変えること
では、これらのハードルを乗り越えるにはどうすればいいのでしょうか。答えは、驚くほどシンプルです。
「市場に勝つ」という発想を手放し、「市場の成長に参加させてもらう」と考えること。
これを私は、「投資家」から「事業のオーナー」への視点の切り替え、と呼んでいます。
想像してみてください。世界には、アップルやトヨタ、P&Gといった、私たちの生活を豊かにするために日夜努力を続けている素晴らしい企業が無数にあります。これらの企業全体の集合体が「市場(マーケット)」です。
「市場に投資する」ということは、これらの企業活動の成果、つまり世界経済の成長そのものの一部を、自分の資産として受け取る権利を得ることです。個別の企業の株価を当てようとするのではなく、この成長の大きな流れに、静かに資産を乗せていくイメージです。
この視点に立つと、日々の株価の変動は、大海のさざ波のようなものに過ぎないと感じられるようになります。重要なのは、その奥にある、長期的な経済成長という大きなうねりです。
「市場の成長に参加する」ための、2つの具体的な方法
この考え方を実現するための、再現性が高く、多くの方におすすめできる方法が2つあります。
1. インデックス投資:世界経済の成長を、まるごと享受する
これは、「市場の成長に参加する」という考え方を最もシンプルに実現できる方法です。
日経平均株価や米国のS&P500といった株価指数(市場全体の動きを示す指標)に連動する投資信託を定期的に購入していきます。
- 特徴:
- 1つの商品を買うだけで、世界中の何百、何千という企業に自動的に分散投資ができます。
- 運用コストが非常に低い傾向にあります。
- 一度設定すれば、あとは自動で積立購入ができるため、日々の値動きを気にする必要がありません。
私自身、資産形成の土台にはこのインデックス投資を据えています。
毎月、決まった日に決まった額が自動で引き落とされ、買い付けられていく。この「仕組み」を作ってしまえば、あとは良い意味で投資のことを忘れ、日々の仕事や生活に集中できます。
2. 増配・高配当株投資:企業の成長を「配当金」という形で実感する
インデックス投資と並行して、あるいは少し投資に慣れてきた方には、こちらの方法もおすすめです。
これは、企業が生み出した利益の一部である「配当金」を安定して、かつ年々増やしてくれる傾向のある企業の株式を長期的に保有する方法です。
- 特徴:
- 株価の値上がりだけでなく、定期的な現金収入(配当金)を得られます。
- 配当金という目に見える果実があるため、株価が下落している局面でも精神的な支えとなり、長期保有を続けやすくなります。
- 受け取った配当金を再投資することで、資産が雪だるま式に増えていく「複利の効果」をより強く実感できます。
私にとって配当金は、自分がオーナーである企業の従業員たちが頑張って生み出してくれた「利益の分配」だと感じています。
年に数回、配当金の入金通知が来ると、経済の成長に確かに参加できているという実感が湧き、資産形成のモチベーションがさらに高まります。
まとめ:静かな自信を持って、未来への種まきを始めよう
「90%の人が市場平均に勝てない」という事実は、あなたを投資から遠ざけるためのものではありません。むしろ、「無駄な戦いを避け、賢明な道を選びなさい」と教えてくれる、貴重な道しるべです。
今日の話の要点をまとめます。
- 短期的な売買で市場に勝とうとしない。 人間の心理とコストの壁が、それを困難にします。
- 視点を変え、「市場の成長に参加させてもらう」と考える。 あなたはギャンブラーではなく、世界経済のオーナーの一人です。
- そのための具体的な手段として、「インデックス投資」で土台を作り、「高配当株投資」で成長を実感する。
資産形成は一攫千金を狙うものではなく、私たちの貴重な時間とお金を、未来の自分への贈り物として育んでいく、息の長い活動です。
焦る必要はありません。他人と比べる必要もありません。
まずは少額から、自分にできる範囲で、未来への種まきを始めてみましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。


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