こんにちは!ぐーです。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
自分だけの「最強チーム(ポートフォリオ)」を編成して、優秀な選手を揃えたチームの監督が次に直面する悩み…それは「戦術」ですよね。
- 「『暴落は買い!』って言うけど、いざ株価が真っ赤になると怖くて何もできない…」
- 「逆に、周りが『イケイケだ!』と盛り上がっていると、乗り遅れそうで焦ってしまう…」
めちゃくちゃ分かります。その感情の揺れこそが、投資で最も手強い敵なのかもしれません。
今日の記事は、いつアクセルを踏み込んで大胆に攻めるべきか。そして、いつブレーキをかけて堅実に守るべきか。
その「見極め方」を、具体的な3つのサインと共にお伝えします。
■大前提:戦術の前に「己の器」を知るべし
具体的な戦術の前に、一つだけ絶対に避けて通れないことがあります。それは、監督である自分自身の「器の大きさ(リスク許容度)」を知ることです。
お酒の強さが人それぞれ違うように、投資で耐えられるストレスの量も全く違います。自分の「酔わない量」を知らずに無茶な飲み方をすれば、待っているのは最悪の二日酔い(パニック売り・狼狽売り)です。
まずは、自分自身に3つの質問をしてみてください。
- 年齢(時間)は?:RPGで言えば、ゲームの残り時間です。20代・30代なら、まだ何度もコンティニューできるボーナスステージ。失敗を恐れず、少し大胆な采配も可能です。
一方、50代・60代の引退が近づく年代なら、セーブポイントを意識した、より慎重なプレイが求められます。 - 経済的な体力(収入・資産)は?:チームの「HP」です。生活に必要なお金(生活防衛資金)が潤沢にあるか。毎月の給料(回復ポーション)は安定しているか。
HPが十分にあれば、多少のダメージを受けても戦い続けられます。 - あなたの性格(メンタル)は?:これが一番大事かもしれません。資産が10%減った時、「まあ、そんな日もあるさ」とドンと構えていられますか?それとも、夜も眠れず仕事が手につかなくなりますか?
この3つを総合して、「自分はどれくらいの金額、どれくらいの下落率までなら、冷静さを保てるだろう?」と考えてみることが、全ての戦術の土台になります。
■【GOサイン】アクセルを踏むべき「攻め時」はこの3つ
自分の器を理解した上で、いよいよ「攻め時」です。リスクを取って、リターンを最大化させるべきボーナスタイムは、主に3つの局面で訪れます。
GO①:市場全体が「絶望」しているバーゲンセールを始めた時
これは最大のチャンスです。
金融危機やパンデミックなど、「〇〇ショック」と歴史に名がつくほどの暴落局面。ニュースは連日ネガティブな言葉で溢れ、誰もが「もう株は終わりだ」と悲観にくれる時。
その時こそ、アクセルを踏むべき「勝負どころ」です。
私が経験したリーマンショックやコロナショックの時も、正直、怖くて指が震えました。でも、「ここで逃げたら、一生後悔する。ルール通りに、淡々と買い向かうんだ」と自分に言い聞かせました。その時、恐怖の中で買った銘柄たちはその後、V字回復もしくは暴落前の水準を上回り、私の資産を力強く押し上げてくれました。
GO②:自分の「エース銘柄」が、一時的なケガで評価を下げた時
市場全体ではなく、特定の優良企業が、その会社固有の理由で売られている局面。
あなたが応援しているエース選手が、一時的な不調や軽いケガで、世間から「あいつはもう終わった」と不当に評価されているような状況です。
重要なのは、その不調の原因が「治るケガ(一過性の問題)」か「治らない病気(事業構造の崩壊)」かを見極めること。
例えば、不祥事や一時的な業績悪化で株価が急落しても、その企業のブランド力や技術力、財務基盤が揺らいでいないなら、それは絶好の買い場になり得ます。
GO③:「軍資金(キャッシュ)」が十分に貯まった時
どんなに絶好のチャンスが目の前にあっても、手元に「弾(現金)」がなければ攻撃はできません。
給料日後やボーナス支給後など、あらかじめ「これは攻撃に使う資金だ」と決めておいたお金が準備できた時は、立派なGOサインです。
市場のタイミングを完璧に読むことは不可能です。だからこそ、「自分のタイミング」で、ルール通りに買い増していく。この規律が、長期的な成功を手繰り寄せます。
■【STOPサイン】ブレーキをかけるべき「守り時」はこの3つ
攻めること以上に、実は「守ること」「引くこと」の方が難しいものです。欲に負けず、冷静にブレーキをかけるべき局面も3つ、ご紹介します。
STOP①:市場全体が「お祭り騒ぎ」になっている時
- 「最近、投資に興味のなかった同僚までNISAの話をし始めた」
- 「テレビや雑誌で『億り人』特集をやたらと目にする」
これは、そろそろパーティーの終わりが近いことを示す、危険なサインかもしれません。
皆が熱狂し、「乗り遅れるな!」という空気に包まれている時こそ、高値掴みのリスクが最大化します。こういう時こそ、新規の大きな投資は一旦ストップ。むしろ、過熱しすぎているポジションを少し減らす(利益確定する)ことを考えるべき局面です。
STOP②:自分がその銘柄を「買った理由」が根本から崩れた時
これが、損切り(ロスカット)の最も重要なルールです。
例えば、「安定した高い配当が魅力」で買った銘柄が、「事業の方向性を変えるため、今後は無配にします」と発表したとします。
その瞬間、自分がその銘柄をチームに加えた理由は消滅しました。
たとえ株価が買値より下がっていても、それはもう自分のチームにいるべき選手ではありません。銘柄に惚れ込まず、買った時のシナリオが崩れたら、冷静に「さよなら」を告げる。この決断こそが、大きな損失から私たちを守ります。
STOP③:自分自身の「人生」に大きな変化があった時
結婚、出産、子供の進学、住宅購入、転職…。
人生には、大きなライフイベントがつきものです。これらのイベントが近づいてきたら、それは投資の戦術を見直すべきサインです。投資は、私たちの人生を豊かにするためのツール。人生を危険に晒さずに済むならそうした方が良いでしょう。
落ち着いたらまた再開したら良いんです。
【特別なお守り】ルールを作っても守れない…そんな自分の心のブレーキを外す3つの方法
さて、ここまで「采配ルール」を見てきました。
でも、心の中でこう思っていませんか?
「理屈は分かった。でも、いざその時になったら、どうせ感情に負けてしまうんだろうな…」
それは全人類が通る道です。 正直私も、今でも毎日、自分の心の中の「恐怖」や「欲」と戦っています。
なぜなら、私たちの脳は、利益を得る喜びよりも、損失を避ける痛みを2倍以上も強く感じるようにできているから(プロスペクト理論)。「損したくない!」という恐怖で固まってしまうのは、ある意味、人間の本能だからです。
その本能に打ち勝つための、具体的な方法も紹介します。
方法①:「感情」ではなく「仕組み」に仕事をさせる
人間の意志は、自分が思うよりずっと脆いものです。だから、意志の力に頼るのをやめましょう。その代わりに「仕組み」に働かせるのです。
- 投資判断は「市場が閉まっている週末」に行う。
感情が最も揺さぶられるのは、リアルタイムで株価が動いている平日です。大きな判断は、全て市場が閉まっていて冷静になれる週末に行う。週末は避けたいなら、平日の早朝にしましょう。 - 「指値注文」でセミオートで戦わせる。
「この価格まで下がったら買う」「この価格になったら売る」という予約注文を、冷静な週末や早朝のうちに入れておくのです。一度設定すれば、あとは私たちが寝ていても、仕事をしていても、機械がルール通りに動いてくれます。これならメンタルに左右されることがなくなります。
方法②:「戦場」から物理的に距離を置く
毎日、株価のアプリを何度もチェックしていませんか?それは百害あって一利なし、です。
- 株価チェックは「週末に一度だけ」と決める。
それ以外の日は、見ない。最初はソワソワするかもしれませんが、1ヶ月もすれば慣れます。すると心は驚くほど平穏になるはずです。 - 証券会社のアプリを、アクセスしづらい所に移動させる。
すぐに開けない場所に移動させるだけで、無意識に見てしまう回数は激減します。物理的に距離を置くことは、心理的な距離を置くことに繋がります。
方法③:「成功体験」を意図的に、小さく積み重ねる
いきなり100万円の投資でルールを守ろうとしても、金額の大きさによるプレッシャーに負けてしまいます。
大切なのは、「自分はルールを守れる人間だ」という自己肯定感を育てることです。
まずは「1万円」で、ルール通りの損切りを体験してみましょう。
「買った理由が崩れたから、ルール通りに売る」。たとえそれが数百円の損失だったとしても、自分で決めたルールを実行できたという経験は、「100万円の利益」よりも価値があります。その延長線上に100万円の投資がありますから。そうした小さな成功体験が、次へ繋がっていきます。
■名将への道は、自分だけの「采配ルール」を持つことから
完璧なタイミングで、常に正しい判断を下せる人間はきっとどこにもいないでしょう。
それができるなら投資専用の売買プログラムを多額の資金と労力を割いてわざわざ開発して、大事なお金の運用を任せることはないですからね。
大切なのは、自分自身が心から納得できる「自分だけの采配ルール」を作り、それを愚直に守り続ける仕組みを持つことです。
攻めるべき時に勇気を出し、引くべき時に欲を抑える。
そのメリハリのある采配こそが、私たちの資産を長期的に、そして着実に育てていきます。監督としての私たちの冷静な判断が、未来をきっと豊かにしてくれるはずです。
一緒にがんばっていきましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。
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