こんにちは!ぐーです。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます!
「高配当株って、一度買ったらあとは”金のなる木”でしょ?」
そう思っていませんか?
たしかに一理あります。でも、最高の”金のなる木”であり続けるためには、年に一度、手入れをすることをおすすめします。
その「手入れ」こそが、今日お話しする「リバランス」。
言葉の響きは固いですが、要は大切に育てている庭木の”剪定(せんてい)“です。
伸びすぎた枝を整え、栄養を本当に届けたい幹を太くする。この記事では、なぜその”剪定”が資産を守るために不可欠なのか。そして、具体的な実践方法を、私の資産が半減した大失敗談とともにお伝えします。
私の原点。10代の”大失敗”が教えてくれたこと
若い頃の私は、特定の銘柄に惚れ込むと、それを売るという選択肢を考えられなくなる悪い癖がありました。
当時、私はあるIT関連のハイテク株に夢中でした。「これが未来を作るんだ!」という言葉に魅了され、気づけば私の資産の大半が、そのたった1銘柄に集中。株価が上がるたびに「私の目に狂いはなかった!」と得意になっていました。
しかし、慢心は長くは続きません。ある日を境に業界全体に逆風が吹き荒れ、あれだけ輝いて見えた株価は、滝のように下落。私の資産は一瞬で50%以上、吹き飛びました。
呆然としました。でも、悪いのはその株でも、相場でもありません。
リスク管理という名の”剪定”を怠り、一本の木だけにアンバランスな栄養を与え続けた、未熟な自分でした。
どんなに素晴らしい木でも、それ一本では森にはなりせん。様々な種類の木々がバランス良く支え合ってこそ、嵐にも、干ばつにも負けない強い森(ポートフォリオ)になります。
だから私は、年に一度、ポートフォリオの剪定、つまりリバランスを行うのです。それは、過去の失敗を繰り返さないためでもあり、未来の資産を育てるための「儀式」でもあります。
【今日からできる】資産を守る”剪定術” 4ステップ
「でも、具体的にどうすれば…」大丈夫。ここからは、スマホ片手に今日からできる具体的な手順をお伝えします!
ステップ0:【準備】まず、自分の森の”地図”を描こう!
何事も準備が9割!証券会社のアプリかウェブサイトを開いてください。
- 保有商品一覧を開く。
- ノートかExcel、スプレッドシートに以下を書き出す。
- 銘柄名
- 投資している金額
- 資産全体に占める割合(%)
たったこれだけ。これは必要最低限ですが、自分の森の現在地を示す「地図」になります。まずは、どの木が一番大きくなっているか、目で見て把握することが全ての始まりです。
慣れてきたり、自分の投資スタイルに合わせて、他にも色々情報を書き足してみましょう!
ステップ1:【設計】自分の森の「理想の姿」を決めよう!
次に、この森をどんな姿にしたいか、理想の設計図(自分だけのコンパス)を描きます。
- 森全体の方針: 例「現金30%:株式70%」
- 木の種類の方針: 例「1つの業種は、株式全体の25%まで」
- 1本の木の大きさ: 例「1つの銘柄は、株式全体の10%まで」
こうしてリスク許容度を決めていきます。20代ならもう少し株式の比率を高めてもいいですし、心配性なら現金を厚めに。自分が夜ぐっすり眠れることが、何よりの正解です。
ちなみに、コア資産はNISAの「つみたて投資枠」で全世界株インデックス、個別高配当株は「成長投資枠」で、という組み合わせは非常に強力な戦略です!
ステップ2:【実行】年に一度の”剪定”タイミング!
タイミングは「年に一度」で十分です。私は「年末の大掃除」と呼んでいます。
自分の見直し日を決めて、カレンダーに登録してしまいましょう!
そして、その日が来たら、ステップ0で作った「地図」とステップ1の「設計図」を見比べます。設計図から大きくはみ出している枝(銘柄)がないか探します。
頻度が増えるほど費用対効果が悪くなるので、気になってもなるべく放っておきましょう。
ステップ3:【判断】”何を切り、何に栄養を注ぐか”
ここが一番の悩みどころですよね。参考までに私の判断基準をお教えします。
- 剪定(売り)候補の枝:
- ルール違反度で選ぶ: 設計図の比率(例:10%)を最も大きく超えている銘柄。
- 果実の状態で選ぶ: 業績が悪化し、増配が止まったり「減配」してしまった銘柄。(より良い銘柄があれば尚更!)
- 割高感で選ぶ: 株価が上がりすぎて、含み益がたっぷりの銘柄。
- 栄養(買い)候補の若木:
- 栄養失調度で選ぶ: 設計図の比率に最も足りていない銘柄や業種。
- お買い得度で選ぶ: 優良企業なのに、一時的に株価が下落して配当利回りが高まっている銘柄。
- 新種の木を植える: 新たに森に加えたい、将来性のある銘柄。
この基準で機械的に判断すれば、「なんとなく」で売買する失敗がなくなります。
【投資家としての”器”を育てる】リバランス3つの心構え
最後に、この”剪定”を続けることで、資産だけでなく「投資家としての器」そのものを育ててくれる、3つの心構えをお話しします。
- 「売却は終わりじゃない、未来への種まき」と心得る
利益の出た株を売るのは、過去の成功を手放すようで勇気がいります。でも、そのお金は未来のスター銘柄を安く仕込むための「軍資金」。過去の栄光に感謝しつつ、次なる成功への「種まき」と捉えましょう。 - 「暴落こそ、年に一度のバーゲンセール」と喜ぶべし
世間が恐怖で震えている時こそ、優良企業の株が年に一度のバーゲンセールになる日。特に高配当株投資の場合、周りがパニック売りするのを横目に、私たちは冷静に、安くなった若木に栄養(資金)を与える。この逆張りのマインドこそが、長期的に見て圧倒的な差を生み出します。 - 「100点満点より、80点の継続」が必ず勝つ
「比率が1%ズレてる!」「数百円の手数料がもったいない…」そんな完璧主義は、投資を続ける上で最大の敵です。100点満点の行動を1回やるより、80点でいいから10年、20年と続けられること。これこそが、私たちを、ゴールへと運んでくれる最強の戦略です。
まとめ:自分の資産は、自分が育てる”物語”
リバランスは、面倒な作業でも、過去の自分を否定する行為でもありません。
成長した自分が、未来の自分のために行う効果的な方法です。
自分のポートフォリオは、単なる数字の羅列ではありません。自分が悩み、学び、決断してきた軌跡が詰まった、自分だけの「物語」となります。
年に一度、その物語のページをめくり、次の章をより良いものにするために、少しだけ手を入れてあげる。
その一手間が、資産を嵐にも負けないどっしりとした大樹へと育てていきます。10年後、その木陰で安心して笑っている未来を、想像してみてください。最高じゃないですか?
一緒にがんばっていきましょう!
「でもやっぱり投資って難しそう…」と一歩踏み出せずにいませんか?
最初の一歩は、難しい本より、まずはマンガで楽しく学ぶのが私のおすすめです。
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